男女の不平等から考える世界平和への道 by 小6娘

小6になった娘がユニセフと某市教育委員会が共催するスピーチコンテストに参加しました。

「国連持続可能な開発目標」を踏まえて主張したい事を3分で話すというこのコンテストにて、日本の男女不平等問題を題材に、とてもいい感じのスピーチをしてくれました。なので、親バカ全開で全文をアップします。

                                                                                                        • -

男女の不平等から考える世界平和への道

 私は不平等がなんとなく遠い世界の問題だと思っていました。なぜなら通っている小学校ではみんながとても平等にそして大事に育てられているからです。しかし日本にも深刻な不平等問題がある事に気付きました。今日はその問題を通じて考えた事をお話しします。
 私の母は私を産んでから一歳半になるまで、育児休職といって育児のために会社をお休みしました。そして父も、母の育児休職の後に同じ年数だけ育児休職をとりました。どちらも平等にお休みをとり私を育ててくれた事を嬉しく思います。しかしなぜか家族でこの事が話題になると父は少し得意げです。男女は平等なはずなのになぜ得意げなのでしょう。ちょっと調べてみました。
 厚生労働省の最新データによると男性の育児休職取得率はわずか三%、そして家の外で仕事を持つ女性の割合は七十二パーセントです。これらの数字は共働きでも育児休職をとらない男性が大半であることを示します。
 父が育児休職をとっただけで得意げな理由がわかった一方で女子としてはこの極端な数字に驚きと不平等を感じます。本当は男性と同じように働きたかったのになんとなく世の中がそうだからとあきらめた女性が大勢いて、同時になんとなく世の中がそうだからと深く考えず女性に育児を押し付けた男性が大勢いた事の現れではないかと想像してしまいます。
 では父はなぜ育児休職をとったのでしょう。父の言葉をそのまま引用します。「確かに妻が育児に専念してくれた方が僕は仕事に集中出来るから一時的には楽だけど、それは妻の犠牲の上に成り立っているから家族の幸せを足し算すると合計では損なんだよ。しかも、もし多くの女性がこの犠牲を恐れて子供を産まなくなったら日本は滅亡だしね」と。
 得意げな顔をするだけあって深い考えを持っていた父に感心すると同時に私はこの問題を通じて不平等の何が悪いのか理解出来ました。それは「不平等で生じる誰かの犠牲の上に成り立つ生き方は、世界に持続可能な平和をもたらさない。」という事です。先の例で言えば日本は男女不平等を放置しすぎたため人口減少が既に始まり持続可能な社会に黄色信号が点灯している状態だと思います。
 でも私は禍を転じて福と為したいです。世界平和のために私たちが出来る事の一つは不平等の解消です。まず私は学校や日常生活など身近で不平等を見つけたら放置せずに解消することから取り組みたいと思います。

                                                                                                        • -

順調に育ってくれて父は嬉しい。

後日談
コンテストでは残念ながら予選で敗退してしまいましたが、その時の審査員団が「50代のおじさん5名」という多様性が無い集団でした。おじさんにはまだ早い内容だったかもしれません。