30過ぎて公認会計士になろうという方へ

32歳からはじめた公認会計士になるための勉強ですが、実はおかげさまで、先日無事修了しました。37歳になった2012年夏には看板を掲げられるようになります。

三十路から公認会計士になろうと考える人にとって私の体験は数少ないサンプルだと思うので、役立ちそうな情報を書いておきます。

まー、会計士なったところで足の裏の米粒みたいなもんなんですけどねー。資格を生かすも殺すも本人しだい、私も生かせるようこれから経営者として精進しなくては。。。

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公認会計士になるためには、

公認会計士試験に合格する
金融庁が認める実務経験を2年積む
③(①)に合格後、補習所に通って単位を取得する。
④(①、②、③がそろったら)最後の試験「修了考査」の受験資格が発生するので、受けて合格する。

というプロセスが必要です。(2012年現在)
それぞれについてノウハウを共有します。

公認会計士試験に合格する
これについては、別の場所で30過ぎの会社員らしいスタイルでの合格方法を書いたものがあるので、そちらを参考にしてください。

http://startpage-cpa.com/gokakutaikenki/2010/06.htm

一言でいうと、気合も大事ですがそれだけではたりません、という内容です。

金融庁が認める実務経験を2年積む
最近、要件が緩和されてざっくり書くと、
「上場会社かその子会社等で財務に関する監査、分析その他の実務に従事」したことを勤務先に証明してもらえばよいということになりました。(もちろん監査業務以外で実務要件を満たすなら、という話です。監査法人勤務ならほぼ何の苦労もなく認められます。その他、国の機関でもいいらしいですが、細かいことは金融庁サイトを確認してください。)


私は結構この要件は緩いな、と感じています。もちろん上場会社もしくは上場子会社に入っていなければいけませんが、その点をクリアしていれば、あとは上にも書いた「財務に関する監査、分析その他の実務に従事」してさえいればいいのです。

・・・何年か会社勤めしていて、財務に一切タッチしていない人なんていませんよね。経理部で財務諸表を作っていなくても、その財務諸表につながる売上とか費用とかの月次分析とかなんて営業とか研究開発をしていても多少はやりますよね。そのあたりをきちんと表現すれば金融庁に認められるのです。
金融庁が認めたケース一覧を公表しています。その中のひとつは私の例と思われます。どれかは秘密ですw)
http://www.fsa.go.jp/ordinary/kouninkaikeisi/01.xls

なんでこんなことを書いているかというと、周りの高齢(30代〜の)合格者の何人かが、金融庁に認めてもらうための書類を出す前から、上場会社等に勤めているという要件を満たしているにもかかわらず、財務業務に従事していなかったから、という理由で登録をあきらめているのを知ったからです。

たしかに、勤務先(場合によってはすでに退職してたりする場所でしょう。)から書類を作ってもらったり、金融庁と交渉したり(出しても、細かく加筆修正指示を出してくれます。事前にどんな書類ならOKなのか相談することもできます。)するのは結構骨が折れますが、やってみるとたいしたことはありませんでしたので、心当たりの方は、ぜひ取り組んでみてください。私もご連絡いただければできる範囲でアドバイスします。

③補習所に通って単位を取得する。
結構しんどいですが、やる気があれば大丈夫なレベルです。
合格前に実務経験があって金融庁に認められた場合は全過程を1年か2年(好きに選べる)で卒業することができます。
認められない場合は、3年かけて実務経験を積みつつ、単位を積み重ねます。

内容
授業への出席、テスト(10回)、論文提出(6回)、ディスカッションが課されます。(2010年期はこんな感じでした。)

テスト、論文、ディスカッションはサボらなければ大丈夫なレベルです。
授業は平日クラスに所属すると18時30分頃開始のコマがあったりしますが、最近はちゃんと土曜日クラスも用意されていて、土曜日がつぶれるという悲しい事実はありますが少々我慢すれば終わります。(とはいっても9時から18時とかふざけた長時間授業になります。途中休憩はあります。)

さらに、大半の授業はe-ラーニング化されていて自宅で受けられますので、仕事のせいで通うのが大変ということは今は無いです。

④修了考査に合格する。
例年、合格率は70%なので平均点を取れれば余裕でOKです。

具体的な対策として私は以下に取り組んで、試験で余裕感を感じました。

 計算科目(財務実務と税務実務)は大原かTACの問題集をやりこむ。(答練はやらない。網羅的な感じがしないから。)
 それ以外の科目は、大原とTACの両方の答練をやりこむ。(計算科目も計算じゃない部分は目を通す)

10日間のフルに使える日と1ヶ月間ぐらいの通勤時間があれば十分と思います。

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さー楽勝なので、あなたもレッツトライ(棒

・・・振り返ると、すんごいしんどかったです。必修科目の授業があって、子供のピアノの発表会を見に行けないとか、高熱のなか試験を受けに行ったりとか。
家族や会社などのサポートがあったからこそ実現できたんだなーと思います。この場を借りて皆さんにお礼を。ありがとうございました。

(会計士試験対策 完)